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米国で「合法大麻」 市場の規模が6500億円に急拡大

米国で「合法大麻」 市場の規模が6500億円に急拡大

大麻

米国成人が使用する合法大麻の売上がこの1年で184%成長したことが大麻業界のリサーチ機関、アークビュー・マーケット・リサーチとニュー・フロンティア・ファイナンシャルズの調べでわかった。

アークビューの推算によると、2014年は3億5,100万ドル(約420億円)だった嗜好用大麻の売上が2015年は9億9,800万ドル(約1,194億円)に急増したことが大きく影響し、合法大麻全体の市場は前年の46億ドル(約5,501億円)から大幅にアップして54億ドル(約6,458億円)となった。
アークビューはまた、2014年~2020年の医療用・嗜好用大麻の売上の複合年間成長率を30%と推算する。

「大麻は間違いなく、最も急速に成長している国内産業のひとつです。23の州が既に医療大麻を解禁しており、そのうちの4州とワシントンDCが成人の娯楽目的の使用を合法化しています。また10以上の州が来年中の大麻法改正に向けて議論しています。大半の州において、2016年は全面禁止から何らかの形での解禁に向かう転換点となるでしょう」(ニュー・フロンティアのジアダ・デカーサー創業者兼CEO)

急成長の一因は、アメリカ人の大麻に対する見方が変わったことにある。ギャラップの世論調査によると、大麻合法化に賛成する人は2005年にはわずか36%だったが、現在は58%にアップしている。

米国で初めて大麻を解禁したコロラドでは2014年の時点で大麻からの税収が7000万ドル(約86億円)。アルコールからの税収4200万ドル(約51億円)を大きく上回り、米国で初めて「大麻からの税収がアルコールを超えた州」と話題になったが、2015年は大麻の税金とライセンス料による収入が前年より77%増加し、1億3,500万ドル(約161億円)を計上した。

合法化の際にトラブルが頻出したワシントン州ですら、初年度に7,000万ドル(約83億7,000万円)の税収を得ている。これらの税収の実例が、新たに7州で年内に嗜好用大麻を合法化する動きを後押ししている。

「最新のデータは、業界の先駆者である起業家や投資家が想定していた通りの結果を示しています。大麻合法化は現代における最大のビジネスチャンスのひとつであり、今から参入しても急成長にまだ間に合います。多くの経財界人が合法大麻ビジネスの成り行きを見守っています。」とアークビューのトロイ・デイトンCEOは言う。

アークビューとニュー・フロンティアは今後の合法大麻ビジネスについて、新規の生産者の参入により競争が激しくなると予測する。また、コンプライアンスや規制がより重要視されると予想。大麻に関する基準は州ごとに大きく異なり、それらをいかにクリアするかが大麻ビジネスに携わる企業にとって重要な任務になる。

しかし、明るい話題ばかりではない。主に室内で行われる大麻の栽培は米国の農産物の中で最も多くのエネルギーを要し、年間電気代60億ドル(約7,175億円)に相当。全国の電力の1%を消費している。調査レポートは「合法大麻業界がこのままエネルギーを無制限に消費し続けることは不可能だ」と述べている。

【Forbes 2016年2月7日 】

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