武田邦彦コラム

血圧が上がると死亡率が高くなるという嘘

血圧の問題は医療の問題ではありません。医療は壊れた体を治すわけですから、言ってみれは車が故障したからその修理に持って行くという感じです。血圧の問題は、もともとの車の性能に関わることです。
これを言うのはなかなか難しいのですが、おそらく利権とか薬の販売などが絡んで、血圧に対する認識が間違って日本社会に流布されたという問題があります。

血圧が高い方が元気でいけるし、血圧が低くなれば頭がぼうっとするしガンにもなりやすいから、私は多少の脳卒中のリスクはあっても血圧は気にしませんと言ってきました。
日本人の5人に4人はお塩を食べても血圧が上がりません。私もその多数のほうに所属しているわけです。
けれども私は自分でしっかりと整理をするまでは、血圧が高いと脳卒中になりやすく、死にやすいと思っていたのです。その先入観を除くのは大変なのです。

ところが、今日、郡山市や伊勢原市のデータを東海大学の先生がおまとめになったものをじっくり見てみたら、50歳代から80歳代まで全年代別の傾向を見ると、血圧と死亡率は関係ないということがわかりました。
じゃあ、なぜ血圧が上がると死亡率が上がると言われてきたのか? 歳を取ると血圧が上がるということなのです。
血圧が上がると死亡率が高くなるのではなく、年を取るから死亡率が高くなるということです。血圧をいくら下げても歳を取れば死ぬのです。

歳を取ると血管が堅くなるので、心臓に血液を送る時に膨らみにくくなるのです。ですから血圧が上がってくるのです。
体は歳を取ると堅くなってきます。筋肉も堅くなり、皮膚も堅くなり、血管も堅くなる。みんな堅くなるわけです。だから結果として血圧が上がる。
見掛けは血圧が高いと死亡率が上がるグラフになるが、それは嘘で、血圧が上がるのは歳を取るからであり、歳を取るから死亡率が高くなるのです。それが同時に起こるので、血圧が上がると死亡率が増えるというグラフになってしまうのです。

(2017.10.08 武田邦彦) プロフィール



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